ホームページの制作を制作会社に依頼した場合には、どのくらいの期間で完成するのかが気になるという方は多いのではないでしょうか?
今回はホームページの制作の工程や制作期間について解説します。
ホームページ制作にかかる期間
ホームページといっても名刺代わりとなる最低限の情報を載せたものから、すべての商品の情報や実績を掲載したボリュームの大きいホームページまで、多種多様なものがあります。
デザインに拘らずテンプレートを使ったホームページであれば早ければ数週間で完成する場合もあります。
会員登録や決済機能といったシステムを含むホームページの場合は、どのような仕様にするのかや、ページ構成の打合せなど実際の制作に入るまでにも多くの時間を要します。
また、システムのテストなども必要になることから完成までに半年以上かかることもあります。
このように、制作するホームページの規模によって期間の幅は大きく変わります。
目安として企業の一般的なコーポレートサイトの制作期間の目安は2〜3ヶ月ほどになります。
ホームページ制作のスケジュール
制作会社との打合せ後にホームページ制作の契約を交わした後のスケジュールは以下のようになります。
この時点で、どのようなページを作るのかを決め、それらの制作費の見積もりが提示されます。
ステップ1:要件定義・サイト設計
打合せでどのようなページや機能が必要なのかの話をしていきますが、この内容に誤解がないように、「制作するものはコレです」という確認を行います、要件定義をしていきます。
複雑なシステムなどを構築する場合には、要件定義書を作成し制作しようとしているものが要求と合っているのか細部まで確認していきます。
この要件定義で双方の誤解が生じたまま制作が進むと、「思っていものと違う」ということになってしまいます。
要件定義書に沿って制作を進めた結果「思っていたものと違う」となっても、その修正は別途費用がかかってしまいます。
要件定義書を確認する作業は面倒に感じますが、慎重に細部まで確認しましょう。
ただし、一般的なコーポレートサイトの制作においては、要件定義書を作成しない場合がほとんどです。
ステップ2:デザイン制作
どのようなホームページを作るかが決まったら、トップページのデザインからスタートします。
トップページは最もデザインにこだわり印象的なページにする必要がありますので、まずはトップページのデザインを提示しイメージに合っているかを確認することになります。
この時点でイメージと違う場合には、しっかりと要望を伝えましょう。
しかし、ステップ1で決めた内容と異なる場合には別のデザインをすることになるため、対応が難しい場合が多いでしょう。
制作会社のプランによって、提示するデザイン案の数は決まっています。
格安プランの場合は1案のみの場合がほとんどです。一般的なプランでも2案までといった場合が多くデザイン制作に入る前に要望を伝えきれていないと「思っていたものと違う」ということになります。
デザインは主観や好みに左右されやすいものです。
WEBデザイナーは見た目の良さだけでなく、ユーザーの使いやすさや、SEO対策を意識してデザインをしていきます。
「もっとこうしてほしい」という要望をすべて取り入れたデザインは、専門性を欠くものとなってしまう可能性が高いのです。
特に企業のコーポレートサイトは自社のために作るのではく、クライアントや求職者、仕入れ先などのユーザーのために作るものです。
自己満足だけのホームページでは想定していた効果を得られなくなってしまいます。
こういった観点からもデザインは制作会社にある程度任せるという考え方の方が結果的にプラスとなります。
ステップ3:デザインの修正
上記にもありますが、デザインは1案から2案の提示が上限の場合が多くなります。
提示されたデザインの「ここの色をもう少し明るく」などを依頼するのが、デザインの修正になります。
また、デザイン修正後に「このデザインで決定」をなった後に、「やっぱりこうしてほしい」ということは基本的にはできない場合がほとんどです。
ステップ4:構築・開発
デザインが決定すると、コーディングという作業に入ります。
デザインとは「絵」の状態で、コーディングをすることで「WEBサイト」として機能するようになります。
ステップ3でデザインを決定後に変更ができないのは、コーディングという工程に時間がかかることが一つの理由です。「やっぱりここをこうして」という変更をしようとした場合、その一箇所の修正をすれば良いものではなく、連動する他の機能やページの各所の修正が必要となる場合もあるのです。
また、一つの修正が要因で予期せぬエラーが発生する場合もあることから、デザインが確定しコーディングに入った段階での仕様やデザインの変更はできません。
ステップ4-2:撮影・原稿提示・ドメイン情報提示
デザインが確定すると、構築と並行して必要に応じて撮影を行う場合があります。
また、ホームページに掲載する会社概要や社長挨拶などの文章の原稿を制作会社に提示していく段階となります。
撮影については画像の素材などを使用する場合には必要ありません。
原稿は確実に提示が必要となります。この原稿の提示が遅れると本来の公開日に間に合わないことにもなりますので、事前に準備をしておきましょう。
もう一つ公開に必要なのがドメイン情報です。
特に既存サイトがある場合には、現在使用しているドメインの情報を制作会社に提示する必要があります。
普段の業務で特に気にすることではないので、アカウント情報などを管理できていない場合が多く、「ドメイン情報?サーバー??』という風に社内の誰もわからないということも珍しくありません。
こちらも事前に確認をし、不明な場合は現状のホームページを制作してもらった制作会社に問い合わせるなどし準備をしましょう。
ステップ5:テストサイト公開
ホームページの開発が完了すると、テストサイトのURLが共有されます。
こちらで誤字脱字やシステムが機能しているかなどのチェックを行います。
この作業は制作会社側で行われた後に、依頼者側でも確認をします。
不具合があった場合には修正を行います。
ただし、この修正も要件定義の段階で決定した内容になっていない場合に限られます。
要件定義にないが、「そうなると思っていた」という内容の修正は対象となりませんので注意が必要です。
ステップ6:公開・納品
テスト環境で問題がなければ、本番環境への公開作業を行います。
公開が完了するとホームページが閲覧できるようになります。
この公開を以って納品完了となります。
ホームページに記事の投稿機能など依頼者側での更新作業が可能な機能がある場合には、マニュアルが提示される場合があります。
制作会社によってはレクチャーも行ってくれるところもありますので、詳細は事前に確認しておきましょう。
ホームページの種類別制作期間
次にホームページ制作の契約後から公開までの期間をホームページの種類やボリューム別に解説します。
この制作期間には契約前の打合せなどの期間は含んでいません。この期間の目安は2週間〜1ヶ月程度です。
また、制作中の依頼者側の確認フェーズや、原稿の提示などで停滞が起きると公開までの期間は伸びてしまいます。
ランディングページ(LP)の場合
ランディングページとは1ページで完結する縦長のページのことです。
制作期間の目安は数週間〜1ヶ月です。
広告の着地(ランディング)点として作られるため、コンテンツ構成は訪問者に購買や問合せなど何らかのアクションを起こさせることを目的に構成されています。
また、コーポレートサイトとは異なり、一つの商品やサービスに特化した内容になっています。
1ページで構成されますが、ランディングページの質は売上に直結することから、デザインやコンテンツを作り込む必要があり、制作には1ヶ月以上かかる場合があります。
5ページ前後のホームページの場合
5ページほどの小規模なコーポレートサイトの場合の制作期間は2ヶ月〜3ヶ月ほどになります。
下記のようなページが想定されます。
- トップページ
- 会社概要
- 事業内容
- 商品紹介/実績紹介
- 社長挨拶
- 問合せフォーム
- お知らせ/ブログ
- 採用情報
これらを全て別ページにするのではなく、会社概要ページに社長挨拶を内包するなどし、ページ数を調整します。
また、会社の外観や社長、従業員の写真などの撮影の日程の調整や、撮影時期によっては写真の加工が必要となります。
撮影を行わない場合には写真を制作会社に提示する必要があります。
10ページ前後のホームページの場合
10ページほどの中規模なコーポレートサイトの場合の制作期間は3ヶ月〜4ヶ月ほどになります。
5ページほどのコーポレートサイトの場合とは異なり、各ページ数のページの中身のボリュームも大きくなることからデザインやコーディングに時間が必要となります。
また依頼者側での確認作業や原稿の準備もページ数に比例して時間がかかりますので、期間も長くなります。
30ページ以上のホームページの場合
30ページ以上の大規模なコーポレートサイトの場合の制作期間は4ヶ月〜6ヶ月ほどになります。
メーカーなどの企業の場合には製品一覧ページや、各製品の紹介ページなどを掲載することもあり、ページ数が多くなります。
また、事業内容が多岐に渡る場合にも各事業部ごとのページが必要となることから、ページ数が多く必要となります。
リニューアルの場合には現行サイトに投稿している記事などを新サイトへ移行する場合には、その記事数にもより時間がかかる可能性もあります。
システムがあるホームページの場合
会員登録、予約機能、EC機能、検索機能などのシステムがあるホームページの場合は、
上記の各ページ数の制作期間にプラスして1ヶ月ほどの期間がかかります。
その理由としては、各機能の構築や完成後のテストにも時間が必要になるからです。
また、より複雑な独自のシステムを開発する場合には、その要件定義にも時間がかかるため、実際の制作に入るに数ヶ月を要することもあります。
スムーズに制作が進むために
制作期間には制作会社での作業と依頼者側での作業があります。
どうしても時間がかかってしまうのは依頼者側でのデザインの確認や原稿の準備などになります。
下記の点を意識するとよりスムーズに制作が進むでしょう。
- 制作依頼の準備をする
- 確認のための時間を短縮する
- 優先順位を決める
制作依頼の準備をする
ホームページの制作の工程の中で時間を要するのは実際に制作に入る前の、要件定義・サイト設計です。
制作依頼をする前に、ホームページで解決したい課題、目的、ターゲット層をまとめておきましょう。
どのようなホームページにするのかという方向性が定まるため、
制作会社からの提案の精度の上がり打ち合わせの時間を削減することができるでしょう。
確認のための時間を短縮する
ホームページの制作の進行にはデザイン・原稿の確認など依頼者側での確認作業が多々発生します。
例えば、この確認作業の度に1週間を要する場合にそれだけで1ヶ月以上の時間が必要になってしまします。また、基本的に制作会社はひとつの確認が完了するまで次の制作工程に進むことができません。
そうなると、どんどん予定がずれていき、納期に間に合わないということになってしまいます。
制作会社から提示されるスケジュールに沿って確認作業を進めて返答をしていけば、納期通りに制作は進んでいきます。
最も時間がかかってしまうのは、挨拶文などの原稿になります。
いざ文章を書くとなると意外と難しいものです。こういった文章も事前に準備をしておきましょう。
優先順位を決める
会社の方針でいつまでにホームページを公開すると決まっていて、どう考えても制作期間がない場合には、段階的に公開を行うこともできます。
例えば、4月1日にはトップページと会社概要のページを公開する。5月1日はサービスページ、問合せフォームページを公開するといった形で、順次公開する方法もあります。
ホームページに掲載するコンテンツやページに優先順位をつけて制作会社に伝えておけば、制作の順番を優先順位の高い順に進めていくこともできます。
まとめ
ホームページ制作にかかる期間について解説しました。
思っているよりも時間がかかり、制作会社が全て作るのではなく、いっしょに作っていくイメージになります。双方の協力でより良いホームページが出来上がります。
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