「通信利用動向調査」によると、日本の企業でホームページを持っている企業の割合は90%というデータがあります。(2020年)
ホームページを持っていない企業は10%ということになります。
しかし、この「通信利用動向調査」は従業員数が100人以上の企業が対象です。
日本企業の99%を占める中小企業の実態には即していない結果と言えるでしょう。
ホームページを持たない企業はまだまだ多いということになります。
今回は、ホームページを持たない企業のデメリットについて解説します。
ホームページを持たない理由
全ての業態の企業がホームページを持つ必要はありません。
ホームページを持たない理由として下記のようなことがあります。
- 費用・人員・時間をかけられない
- ホームページからの集客を考えていない
- BtoBの商売だから
- SNSがホームページ代わりになっている
- よくわからないから
費用・人員・時間をかけられない
中小企業の場合には1人で多くの仕事量をかかえていることも多く、
制作の打合せや原稿作成などといった対応に時間をかけられない場合もあるでしょう。
この段階にある場合には、無理をして制作をする必要はなく、営業活動などの業務を優先する方が良いこともあります。
ホームページからの集客を考えていない
例えば地元密着型の事業の場合には、ホームページから広く集客をする必要はありません。
営業活動や販促チラシなどを活用した方が、集客が見込める可能性があります。
また、飲食店やサロンなどの業態は総合予約サイトやGoogleビジネスの口コミの情報の方が、
集客に効果を発揮する可能性があります。
BtoBの商売だから
企業間の取引をメインとしている事業の場合には、個人に向けた情報発信は必ずしも必要ではありません。
例えば、大手企業の下請けを継続して受注している段階では必要がなく、
新規事業に取り組む、広く顧客を増やしたいという意向がない限りはホームページを持つ必要はないでしょう。
SNSがホームページ代わりになっている
Instagramやブログなどから集客や売上が作れている場合にはホームページを持つ必要はないでしょう。
企業規模や事業の成長に合わせてホームページ制作の検討を進める必要が出てくるでしょう。
よくわからないから
経営者がホームページそのものが何なのかを理解をしていないことから、必要ないと感じることが多くあるようです。
特に年配の方々にとっては、ホームページやインターネットは身近ではないため、
アナログなチラシや営業活動に力を入れる場合が多くなります。
ホームページを持たないデメリット
ホームページを持たない理由について見てきましたが、
現状で満足しているか、わざわざ作るメリットを感じていないというところが大きいと思います。
では、ホームページを持っていないことによるデメリットはどのようなことが考えられるのでしょうか?
- イメージダウン
- 競争力低下
- 機会損失
- 人件費増加
- 人材確保が難しい
1. イメージダウン
BtoCはもちろん、BtoBの事業においても企業の情報を得る際にホームページで確認することが当たり前になっています。
ビジネスの場において名刺交換をした後、会社名で検索をすると、
その会社のホームページが出てこないと、イメージダウンや信頼度の低下に繋がり受注率にも影響します。
2. 競争力低下
入札案件などの場合には企業の実績の情報をホームページから確認される場合も少なくありません。
このような時に、ホームページの有無で競争力に差が出てしまいます。
また、特定の商品やサービスを探す場合に、インターネットでの検索が第一の手段となることが多く、この時点でホームページがなければ土俵にも上がれない状態になってしまいます。
このように知らずしらずのうちに不戦敗で同業他社に潜在顧客を奪われる結果となってしまいます。
3. 機会損失
ホームページは「24時間は働く営業マン」と例えられ、時間や場所の制限なく企業の情報を発信できるツールです。
問い合わせフォームを設置しておけば、会社の営業時間外や定休日にも問い合わせを受けとることが可能です。
ホームページがない場合には、休業日や営業時間外の問い合わせを確保できず見込み客を減らすことになります。
4. 人件費増加
ホームページがない場合は、新規顧客からの問い合わせなどは電話での対応のみとなります。
その場合には従業員が電話対応を行う必要があり、進行中の業務が分断されることで効率が低下します。
ホームページの問い合わせフォームを活用することで、メールでの連絡を受け付けることができるようになり、
業務の進行に合わせて対応することも可能です。
また、営業の場においても企業情報やサービスの説明は言葉だけでは伝わりにくく、
ホームページで視覚的に情報を見せることでより的確に情報が伝わりやすくなります。
5. 人材確保が難しい
就職活動用のポータルサイトに求人を掲載していた場合に、気になる企業あればホームページから情報を得ようとします。
これから働くことになるかもしれない会社にどんな人がいるのか、どのような理念を持っていてどのような社風なのか、
そういった情報を得られるからこそ、求職者は安心して応募に踏み切ることができます。
ホームページがないというだけで「この会社は大丈夫なのか?」といった不安が出てしまうことも少なくありません。
このようにホームページを持っていないことでマイナスになってしまうことが多いのが現状です。
全ての業種で同じことが言えるとは限りませんが、多くの企業では上記のようなデメリットが当てはまります。
実際に検索をしてみる
「ホームページがない会社」というキーワードでGoogle検索をしてみましょう。
結果は下記のような内容が目立ちます。
- ホームページがない会社の共通点と4つの悪影響
- ホームページがない会社への転職は危ない理由
- ホームページがない会社は怪しい?
このようなネガティブな内容が上位に表示されます。
上位に表示されるということはこれらの情報には一定の需要があることを示しています。
特に求職者はホームページのない会社に不安を抱くことは明らかです。
この状態を放置すれば採用面で不利な状況が続き採用コストは増える一方です。
費用対効果を考えるとホームページを持つ方がコスパが良いことも十分にあり得ます。
ホームページはある方がベター
ここまでホームページを持たないことのデメリットについて解説しました。
ホームページがないことが、事業のプラスにならないだけならまだ良いかもしれません。
しかし、現在ではホームページがないことはマイナスになってしまうことの方が多いのです。
まずは会社の情報を掲載したシンプルなホームページから始めてみると良いでしょう。
そしてホームページの反響や効果を体感してから必要性を見極めましょう。
名刺代わりのホームページ
名刺代わりのホームページとは、
会社案内、事業紹介やサービス紹介などの情報を載せておくことを目的としたホームページのことです。
取引先や消費者が「どんな会社なのか」を知ることができるための「会社の顔」の役割を果たします。
必要なページ数は多くなく、複雑な機能も必要ありません。
必要な内容
会社が「どんな会社なのか」を伝えるために下記のようなことを掲載しましょう。
- 会社概要・沿革
- 事業内容
- 代表挨拶
- 実績紹介
- スタッフ紹介
- 採用情報
- 問合せフォーム
これら全てが必要ではありません。
また、情報が多ければ良いというわけでもありません。
取捨選択して「どんな会社か」が伝わる内容にしましょう。
イメージ
ホームページのテーマカラーやキャッチコピーは会社の印象を左右します。
キャッチコピーがすでにある場合にも、ホームページ用に見直してみるのも良いでしょう。
テーマカラーについては企業ロゴや制服などのカラーを流用することが多いですが、
与えたい印象と違う場合には、カラーのバランスを考える必要があります。
どうやって作る?
ホームページは自分で作ることも可能です。
専門的な知識がなくても自作できるサービスが増えています。
しかし、いくら専門的な知識が不要であるといっても何から手をつけて良いのかわからなかったり、思ったようにいかないということは起こるでしょう。
その結果、制作を断念してしまってはそれまでかけた時間が無駄になってしまいます。
そして、その時間を本来であれば、売上につながるような実務に使うことができたということを考えると、自作するという選択肢は慎重に検討する必要があります。
制作会社へ依頼する場合に、
名刺代わりのホームページの制作は、テンプレートという型を使った制作がおすすめです。
オリジナルでの制作に比べると制作費を抑えることができます。
費用
名刺代わりのホームページの制作費用の目安は、10万円〜30万円です。
月々の保守管理費が5000円〜10000円必要となる場合がほとんどです。
制作会社に依頼する場合には、予算をしっかりと伝えましょう。
予算感がないと高額なあった方が良い機能が盛りだくさんの見積りとなるため高額になってしまいます。
名刺代わりのホームーページを作りたいことと、予算を伝えることで、
ある程度予算に近い見積りが提示されるでしょう。
まとめ
ホームページを持たないデメリットについて解説しました。
ホームページが必要ない場合もありますが、持っていないことでマイナスとなることが多く、
今後もこの傾向は拡大していきます。
まずは、名刺代わりのホームページを作ることから検討してみましょう。