SNSを企業として運用していく必要があると感じられている方は多いと思います。
ホームページを作るよりSNS運用に力を入れる方が良いのではないかとご意見もあります。
今回はSNSマーケティングとホームページについて解説します。
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは文字通りSNSを活用したマーケティング手法です。
SNSは主に、Facebook、X、Instagram、LINEといったサービスです。
企業のアカウントを作成し投稿を行うコンテンツ運用で、ファン(フォロワー)を増やし、ブランディングや商品の認知度の拡大を狙ったり、ターゲット絞った広告の表示が可能です。
また、Instagramではショッピング機能が追加され投稿から購買に結びつくようにもなりました。
このようなことから認知度の拡大だけでなく購買力を持つようになったことで、さらにSNSを活用する動きは活発になっています。
SNSマーケティングの特徴
SNSマーケティングの特徴は、ユーザーの「興味」に沿った投稿が表示されたり、「面白さ」や「共感」「真似したい」と感じるコンテンツが支持され拡散されるという点にあります。
これは、従来のGoogle検索などの検索エンジンで重視される、情報の網羅性や有益性、正確性とは大きく異なります。
また、検索エンジンの結果はある程度一定の順位になりますが、
SNSの場合には、ユーザーの「興味」や新しいコンテンツが優先されます。
また、その拡散力から一時的に大きなアクセス数を叩き出す可能性もあります。
SNSマーケティングの導入
SNSの利用者数は年齢層問わず増加が続いています。
今後もこの傾向は続いていくでしょう。
情報を得るための入口がSNSであるというユーザーも多く、特にBtoCのサービスではGoogle検索から流入よりもSNS経由の流入の方が多いという場合もあります。
SNSマーケティングの効果
SNSマーケティングではユーザーが商品やサービスを購入するきっかけとなるだけでなく、
購入後にその情報をシェアして拡散してくれるという効果があります。
最も強いマーケティングは、「口コミ」と言われますが、SNSではこの口コミ効果が大きく見込めるのです。
ユーザーのフォロワーが「使ってよかった」と投稿した商品は、広告として流れてきた同じ商品よりも信頼感が強くなるのは想像ができるでしょう。
また、ユーザーによって拡散された商品の情報から企業の認知にも繋がっていきます。
こうしてファンを獲得していくことで、直接ユーザーと繋がることができます。
投稿へのコメントやダイレクトメッセージなどを通して企業とユーザーの信頼をさらに高めていくこともできます。
SNSマーケティングの難しさ
上記のようなSNSのメリットは、運用の方法を間違えると逆効果となることもあり注意が必要です。
炎上の可能性
SNSの強みは情報の拡散力ですが、悪い情報も広く拡散されてしまいます。
商品に欠陥があった場合には、その情報は拡散されその商品が売れないだけでなく、
企業全体のイメージダウンにも繋がってしまいます。
また、商品だけでなく投稿内容や従業員の言動にも注意が必要です。
コンテンツ
SNSはユーザーの「興味」が支持のポイントになります。
投稿されるコンテンツが魅力的かどうかが支持拡大に影響しますから、
興味を持たれたない投稿ではいつまでもファン(フォロワー)は増えていきません。
継続性
魅力のあるコンテンツも月に1回の更新では、ユーザーの満足を獲得することができません。
一定のクオリティーを保ちながら飽きさせない投稿を「継続」して行うことが必要となります。
主なSNSの特徴
日本では下記の6つのSNSの利用者が多く、ユーザー層や強みが異なります。
- X
- LINE
- TikTok
- YouTube
X
140文字の短文の投稿がメインとなるSNS(旧Twitter)
- 月間利用者数(日本):4500万人(2017年現在)
- ユーザー層:20代が最多で平均年齢は35歳前後
- 広告:プロモツイート
- 目的:認知度拡大・情報拡散・ブランディング
ユーザーの目的はリアルタイムな情報収集や気軽なコミュニケーションですから、
有益で親しみやすい情報発信が必要です。
強みは短時間での拡散性です。
リアルタイムに情報を広めることができますが、コンテンツによっては炎上に繋がりやすく注意が必要です。
Meta(Facebook)参加のSNSです。
美容・ファッション・インテリア・不動産など「映え」商品の訴求効果が高いSNS
- 月間利用者数(日本):3300万人(2019年現在)
- ユーザー層:10代20代の女性比率が多く、30代以上も少なくない
- 広告:写真・動画・カルーセル広告など
- 目的:認知度拡大・ファン獲得
女性のユーザーが多く、ファッション関連の商材は効果が見込めます。
「インスタ映え」という言葉があるように、投稿するコンテンツはビジュアルを重視する必要があります。一定のクオリティーがない場合にはファンの獲得は難しくなります。
ショッピング機能もあるので広告・ブランディングを行いながら、直接購買に繋がることも十分にあります。
如何に「映える」コンテンツを発信できるかがポイントとなります。
また、インスタグラマーとの提携により、そのフォロワーへの訴求を狙うこともできます。
LINE
日本国内で圧倒的多数のユーザーと、幅広い年齢層を誇るSNSです。
連絡ツールとしても定着しています。
- 月間利用者数(日本):9500万人(2023年現在)
- ユーザー層:ほぼ全世代
- 広告:LINE広告・公式アカウント運用
- 目的:ユーザーとの双方向のコミュニケーション・ユーザーの囲い込み
一番の特徴はユーザー層の広さです。
SNSを利用しているというよりは、連絡ツールとして利用している感覚のユーザーが多いでしょう。
そのため、SNSに興味がないユーザーもLINEは使っているということが多いため、
幅広い層をターゲットに訴求効果が見込めます。
公式アカウントは無料で作成でき、
例えばお店に来てくれたお客さんに友だち登録をしてもらうことで、ダイレクトに情報を発信することが可能です。
一般的なメールなどでのメッセージに比べて開封率は高く費用対効果の良い運用が可能です。
ポイントは如何に「友だち」を増やすかですが、この誘導経路として店頭などでの声掛けに加えて、他のSNSでの情報発信も併用する必要があります。
また、LINE広告を活用して友だち追加を狙うことも可能です。
TikTok
ショートムービーを投稿する動画共有サービスで10代〜20代のユーザーが多いSNS
- 月間利用者数(日本):1700万人(2021年現在)
- ユーザー層:10代
- 広告:動画広告
- 目的:若年層への認知度拡大・ファン獲得
特にZ世代からの支持を得ているSNSで、拡散や「いいね!」などが発生しやすい特徴があります。
主に、15秒〜60秒のショートムービーを共有し、2022年からは10分の動画もアップロードできるようになりました。
広告とコンテンツ運用ともに動画という点で訴求力が見込めます。
また、コンテンツ運用においては拡散力も大きな強みとなります。
TikTokに投稿するショートムービーは、Instagramのリールや、YouTubeのショートにも併用できるため、同時に運用すると良いでしょう。
実名登録制のため、面識のある友人や仕事関係の人と繋がることを目的としているユーザーが多いSNS
- 月間利用者数(日本):2600万人(2019年現在)
- ユーザー層:20代以上が多く50代・60代も利用率が高い
- 広告:画像広告・動画広告・カルーセル広告など
- 目的:ターゲティング精度の高い広告を運用
Facebookは日本国内では利用者が減少傾向にありますが、世界ではユーザー数が30億人と圧倒的に多いSNSです。
特徴は同級生や同僚といったリアルな知り合いと繋がることが目的とされている点です。
そのため、コンテンツ運用はあまり効果が見込めず拡散力も弱いと言えるでしょう。
30代以上のビジネスパーソンをターゲットにした広告運用は効果が見込めます。
YouTube
幅広い年齢層がバランスよく利用しており、あらゆるターゲットへの様々な商材の訴求に適したSNS
- 月間利用者数(日本):7000万人(2022年現在)
- ユーザー層:40代が最も多く幅広い年齢層
- 広告:動画広告・コンテンツ運用
- 目的:ユーザーの興味に合わせた広告の表示
YouTubeは動画広告の配信と並行して、コンテンツを投稿することで認知拡大、ファンの獲得を狙うことが可能です。
一定のクオリティーと投稿の継続は必要となりますが、ユーザーが「面白い」と感じるコンテンツを配信できれば、拡散されコンテンツ自体での収益化も見込めます。
YouTuberとの提携によるマーケティングも有効です。
SNSマーケティングとホームページ
上記のようなSNSを活用して自社の認知拡大や商品のPRを行うことがSNSマーケティングになります。
では、SNSマーケティングだけに注力すれば良いのかというと、そういうわけではありません。
SNSでのコンテンツ投稿では、文字数の制限や時間制限などがあります。
この制限の中で自社のブランディングや商品アピールを全て行うことは商材によっては難しい場合があります。
SNSは接点の一つと考え、詳しい企業情報や商品の情報が掲載されたホームページやサービスページに誘導するという使い方が最適と言えるでしょう。
流入
SNSでのコンテンツの表示は新しいものから順に公開されていくため、過去の投稿は埋もれていくことになります。そのため、一つの投稿から継続的な流入が見込めるわけではありません。
ホームページは一定の対策を行うことで、Google検索などから長期的な流入を確保できます。
SNSの強みは、短期的な拡散力にあり短期的な流入をSNSから確保しつつ、
ホームページでは長期的な流入を担保するといった形で運用すると良いでしょう。
連携
SNSとホームページの双方の強みを活かすために、これらを連携させて運用するとより効果的です。
下記のような施作でSNSとホームページの双方に移動できるようにしておきましょう。
- SNSのプロフィールにホームページへのリンクを登録
- SNSの投稿内にホームページへのリンクを設置
- SNSの投稿をホームページに表示
まとめ
SNSマーケティングとホームページについて解説しました。
現代ではSNSの利用率と言う観点からSNSを活用したマーケティングは必須と言えます。
しかし、それだけでは十分ではなくホームページと連携した継続的な運用が必要です。
SNS運用の着地点としてホームページを充実させること、まだホームページを作っていない場合にはまずは、コーポレートサイトを作ることをお勧めします。